こんにちは、現役マンション管理員のりす丸です。
マンションで暮らす住民全員が守るべきルールをまとめたものが「管理規約」。
入居時に冊子を受け取っているはずですが、実際に読んだことがある方は少ないかもしれません。ページ数も多く、専門用語も多いため「難しそう…」と敬遠されがちです。
しかし! この管理規約には、日々の生活に関わる大切なルールが詰まっているんです。トラブルを防ぎ、安心して暮らすために、最低限の理解は欠かせません。
そこで!「マンションライフで知っておきたい10個の基本ポイント」を現役管理員のりす丸がピックアップしました。
そもそも「管理規約」とは
マンションで生活をする住民全員が守るべきルールをまとめたものが「管理規約」です。
入居の際に1冊の冊子として受け取っているのではないでしょうか。
しかし、実際には理事会の役員にでもならない限りは、しっかりと呼んでいる方は少ないかもしれません。築年数が古いマンションでは、新たな入居者に管理規約を渡していないというような実態もあるようです。
しかし、実はマンションで生活する際に「守るべきこと」、「やってはいけないこと」、などが細かく規定されているとても重要な存在なのです。

現役管理員のりす丸の仕事は、管理規約をしっかりと守ることがすべての基本なのです!
「管理規約」は誰が決めている?
マンションの管理規約は、そのマンションの管理組合の責任で制定しています。しかし、そのベースとなっているのは、国土交通省が公表している「マンション標準管理規約」です。



「標準管理規約ってどんな内容なの?」という方は、国交省の公式ページをチェックしてみてね!
管理規約をゼロから作り上げるのは、住民の集まりである管理組合には、あまりにも荷が重い作業ですね。
そのため、「基本的なルールは、だいたいこんな内容にすると、公平でスムーズな管理ができますよ」という、見本となるモデルとして公表されています。
この標準管理規約をそれぞれのマンションの事情に合わせてカスタマイズして作成されているのです。
そして、この標準管理規約を各マンションの実情に合わせてカスタマイズして最適な管理規約として提案をするは、管理会社の最も重要な仕事の一つです。
もしも「標準管理規約」とお住いのマンションの「管理規約」を見比べてみて、ほとんど丸写しのようでは、管理会社はその時点で落第!です。



「標準管理規約」は社会の流れに合わせて時々改訂されます。改訂に合わせた見直し提案も管理会社の重要な仕事です。
マンションライフで知っておきたい管理規約のポイント10選
「管理規約」はとても大切なマンションのルールブック、しかしページ数が多くて、なんだか難しそう、と感じる方が多いのではないでしょうか。
りす丸も管理員にならなければ、多分しっかり読むことはなかったと思います。
そこで!
マンションライフを快適にするために知っておきたい「管理規約」の重要ポイントを10個、りす丸がわかりやすくご紹介します。
1. 専有部分と共用部分の違い
マンションでは「自分の部屋」と「みんなで使う場所」が明確に分かれています。
・自分の部屋=専有部
・みんなで使う場所:共用部
専有部はドアや壁の内側、共用部は廊下や階段をイメージすればわかりやすいですね。
それでは、部屋にあるバルコニーはどちらでしょうか?
こたえは「専有共用部」です。共用部ですがその部屋の住民が専有して使用しているという解釈です。おそらく、バルコニー使用料を管理費と合わせて支払っているのではないでしょうか。



専有部は住民が、共用部は管理組合が管理します!
2.生活のルール


管理規約の中で「使用細則」として記載されている部分では日常生活に直結する細かなルールが決められています。
たとえば、
- ペットの飼育
- 駐車場、駐輪場などの利用方法
- バルコニー使用のルール
- 居室をリフォームする際のルール
- 楽器の使用
などなど、実は細かいところまでルール化されています。そして、このルールはマンションによって違いがあるのでしっかりとチェックしておく必要があります。



使用細則を守ることが、近隣とのトラブル防止につながります!
3.管理費・修繕積立金の使い道


マンションを所有している住民は、毎月、「管理費」と「修繕積立金」を支払っています。
マンションを購入した住宅ローン以外にも、毎月お金を払わなければならないので、初めてマンションに住む方は驚くかもしれません。
- 管理費
-
主にマンションの日常的な維持運営に使用する費用、清掃費や修繕費、共用部の水道光熱費、管理会社への委託費用なども含まれます。
- 修繕積立金
-
将来的な大規模な修繕工事に備えるマンション全体の貯金、計画的に毎月コツコツと積み立てていきます。
管理費や修繕積立金を管理会社が使い込んだなどのニュースを耳にすることがありますが、そんなことは「もってのほか!」わが家を守るための大切なお金です。
1円も無駄にはできません!
管理規約では、この管理費や修繕積立金の使用用途や徴収方法などがしっかりと規定されています。
管理組合では「管理費=一般会計」と「修繕積立金=特別会計」に分けて厳密に管理されています!



マンション管理組合の会計は少し複雑なので、次回の記事でりす丸がわかりやすく解説します。
4.管理組合の役割


管理組合は、マンションの住民全員で構成される組織です。区分所有者としてマンションを購入したら、自動的に管理組合の一員になります。
そして、実際の組合の運営は区分所有者の中から選ばれた理事で構成される「理事会」が運営します。理事会では管理会社との契約、修繕計画の立案、会計管理などを行います。
理事に選ばれると、組合運営に関わることになりますが、住民の代表としての役割を果たすことで、より良い住環境づくりに貢献できます。



管理組合と理事会の関係も少し複雑、こちらも後ほどりす丸が解説します。
5. 総会・理事会の仕組み


マンションの意思決定は、年1回の「総会」と定期的な「理事会」で行われます。
住民が参加できるのは総会で、議案の承認や理事の選任などが行われます。理事会は選ばれた理事が運営し、日常の管理業務を担います。参加することで、暮らしに関わる決定に意見を反映できます。
管理規約の中では、理事会の役員の決め方や総会・理事会の運営方法、理事の役割や権限なども細かく決められています。



理事会の役員は大変だけど、やりがいも大きいよ!
6.専有部分の修繕ルール


壁紙や床の張替えなどは自由にできますが、給排水管や窓枠などは共用部分に該当する場合があり、勝手に工事できないことも。管理規約には、修繕やリフォームの範囲と申請方法が記載されています。事前に確認することで、トラブルや無駄な費用を防げます。
専有部の修繕にも細則などでルールが決められています。



勝手に工事するとトラブルに!事前に管理員に相談しましょう。
7.共用部の使い方


共用部はマンションの住民が共同で使用する部分です。
エントランスやロビー、廊下などのスペース、駐車場や駐輪場、集会場やゴミ置き場などが代表的な共用部にあたります。
駐輪場、集会室、ゴミ置き場などの共用部分には、使用時間や予約方法、ルールが定められています。たとえばゴミ出しの曜日や分別方法、駐輪ステッカーの貼付など。共用部分は全員の財産なので、ルールを守ることで快適なマンションライフが実現します。
管理員に相談されるクレームで一番多いのは、実は、この共用部の使い方のルール違反なのです。



マンション生活では、共用部のルールに目を光らせている居住者もいるのです。
8.防災・防犯に関する規定


非常時の避難経路、備蓄品の管理、防犯カメラの設置・運用なども管理規約に含まれます。災害時の連絡体制や、オートロックの使い方なども記載されていることが多く、いざという時に慌てないためにも、事前に確認しておくと安心です。



お住いのマンションに防災マニュアルがあるか、ぜひ確認してみてください!
9.規約の変更方法


管理規約はマンションが完成して入居が開始される前に、開発したデベロッパーなどが作成し、その後、発足した管理組合の承認で正式な「管理規約」となります。
しかし、その内容はマンションの築年数に沿って見直していくことが重要です。
たとえば、30年前に建てられたマンションではインターネット回線や宅配などに関する規定などは盛り込まれていません。しかし、現在ではルール化すべきとても重要なポイントです。
管理規約は一度決めたら終わりではなく、住民の合意があれば変更できます。時代や住民構成の変化に合わせて、柔軟に見直すことができるのも特徴です。
しかし、変更には総会での議決が必要で、特別決議として所有者の4分の3以上の賛成が求められます。
優秀な管理会社であれば、時代の流れやマンションの現状に応じて規約の改正を提案するでしょう。しかし、とても大変な作業なので、残念ながら積極的に取り組む管理会社は少ないかもしれません。



管理規約は「一度決めたら終わり」ではありません!
10.規約違反への対応
規約違反があった場合、まずは注意・警告が行われ、改善されない場合は理事会での対応や、場合によっては法的措置に発展することもあります。
感情的な対立を避けるためにも、規約に基づいた冷静な対応が求められます。違反事例を知っておくと予防にも役立ちます。
管理規約は快適なマンションライフの「道しるべ」
管理規約は「読むのが大変」「難しい」というイメージがありますね。実際に受け取る冊子は100ページ近いボリュームがあるかもしれません。
しかし、その冊子の中には日常生活に直結する大事なルールが詰まっています。
特に今回紹介した10のポイントは、マンション生活の基礎知識として必ず押さえておきたい部分です。
管理員の仕事では、「管理規約」の理解がはじめの一歩であり、管理規約を守るの最も大切な仕事です。
もし疑問に感じたり、わからなことがあったら気軽にりす丸に聞いてください。
そして次回以降、管理規約の知っておきたい10ポイントをひとつづつ、りす丸がわかりやすく解説していきます。
お楽しみに!



